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「会長どうした?こんな時間まで教室にいるなんて珍しくね?」



「……上谷こそ…部活は?」



「忘れ物とりにきたんだよ。」



「…そっか。」



いつもは、授業が終わると生徒会の仕事がない限り直ぐに家に帰る私が、今日は遅くまで教室に残って景色を眺めていた。


今日は何だか家に帰りたくない、そう思っての行動だ。



「そういえば、先生どうしたんだろうな…。」



「………。」



あれから、先生が教室に戻ってくる事はなく、代わりの先生が授業をしにきた。



きっと、それほどまでに先生は限界だったのだろう。



「…会長、なんかあったんだろ…?」



「…??!!」



上谷のいきなりの質問に驚いていると、忘れていった教科書を片手に私の元に近寄ってくる。




そして、そのまま私のいる前の席に腰掛けた。