「ただいまー…ってあれ?」
リビングに入ってきたのはお母さんだった
会社帰りのお母さんは
両手に夕飯の準備のためかスーパーの袋をさげていて
私たち、ふたりを見てキョトンとしている
「ふたりとも揃ってるなんて珍しいわね」
「そ、そう…?」
慌ててシュウから離れた私は
ソファーの前で立ちながら答えた
それにひきかえ、シュウはさっきまで何もなかったかのように
ソファーに座って足を組んでいた
冷静すぎるシュウに私はますますどうしていいか分からない
なるべくさっきのことを気付かれないように
お母さんが持ってたスーパーの袋を手に取った