「そんなに怖がるなって…」


そう言うシュウに私は黙ることしかできない

怖がってないと言ったら嘘になる
でも……

シュウのこの瞳から
逃れることなんて、できないんだ…

「あいつとは何にもないとか言っときながらさ…よくやるよね」

「ち、違っ…」

「何が違うわけ?」

冷たく声を出すシュウ

その声から怒っていることだけは分かった
でも、理由は分からないままだ

どうしてか、いつも分からない

シュウの気持ちが分からない…


何も答えられずにいると、
シュウは私の顎を捕らえて上を向かせた

顔が近くて、心拍数が高くなる


「シュ、ウ……」


名前を呼んだ瞬間

シュウの顔が近付いてきた