強く腕を握られて痛みが伝わる

誰も出入りしない空き教室に連れていかれると
そのまま扉を閉めて、壁に押さえ付けられた


「なんで、先に家出たの…?」

ひんやりとした
あまりにも冷たい声に肩が震える


「そ、れは……」

「あいつと会うため?」

「何言って……」

「だから、朝早くに学校に来たわけ…?」

ふっと笑ってシュウは掴んでいる手に力を入れた
じんと手首が痛む

「っ……シュ、ウ…」

「……行かせない」


顔が近付いてきて、顔を反らそうとしたら
顎を掴まれて無理やり前を向かされた



「あいつのとこになんか行かせない……」