“終わりにしよう”



その言葉に声も出なかった

な、んで……


「終わりっ、て……」

「だから、もうこんな遊び終わりにしようって言ってんの」


 “遊び”

最も言われたくない言葉だった
グサリと胸に突き刺さる

私に視線を合わせるシュウは
冷たく灰色の目をしているように見えた

「シュ、ウ……」

どうして、急にそんな……

呆然とシュウを見つめることしかできない

突然だった
たから、なんでそんなこと言うのか
私には分からない…


ただ、言っている意味だけは
痛いくらい分かっていた







「な、んで……」

「なんでってなに?リサだって、ほんとはやめたかったんだろ…?」

こんな曖昧な関係なんて…


その最もな言葉に私は口ごもるしかない

「それに、代わりなんていくらでもいるから」

「っ……」

代わり…

シュウはあの時私をあの子の代わりにしていただけ
だから、私はもう…


「リサじゃなくてもいい」

用済みなんだ、私とシュウの関係なんて
こんなに簡単に壊れてしまう…

シュウの後ろに見える夕日は悲しいくらい綺麗で、
観覧車はいつの間にか地上に着いていた










   一緒にいると悲しませてしまう

   そうしてるのは誰でもない

   自分なのだから…



   もう終わりにしよう







   

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