沈黙が流れるなか観覧車は
私たちのことなんてお構い無しでどんどん上へと上がっていく
「リサ…」
シュウが私の肩を掴む
その力強さに顔を上げると
「……俺はお前の兄、だろ?」
苦しそうにそう言った
シュウからそんなこと言うのははじめてだった
そして、今までにないくらい
胸が痛い
最初から分かってることなのに
シュウから言われただけで
こんなにも苦しいだなんて、知らなかった
苦しくて、切なくて…
「シュ、ウ……」
声が震える…
私は我慢できずに涙を溢した
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