回数券を私の分まで買ってくれるシュウは
まるで、恋人みたいで

勘違いしそうになる


私のこと見てくれてるみたいで…
喜んでしまうバカな自分がいる

そんなことあるわけないのにね、


「ほら、行こう」

「う、うんっ…!」

係りの人に誘導されながら
ふたりで観覧車に乗り込む

向い合わせで座ると
私は恥ずかしくてすぐに外を眺めた

さっきまで下にいたのに
だんだんと地上から離れていって

景色がよく見える

「わ、向こうの方まで見える…」

思わずそう呟くと
シュウがふっと小さく笑った