「はい、これシュウの分」

「……あぁ」

近くのベンチで休憩
私はホットドッグをシュウに渡した


シュウはあまりこういところが好きじゃないんだろうな…

ジェットコースターも誘ったけど
嫌だと言われて乗れなかったし、

コーヒーカップとかメリーゴーランドとか
他にも乗りたいものはあるけど

それはさすがに言えなかった

だって、あれは恋人たちに相応しい乗り物のような気がしたから

私とシュウはそんな関係じゃない



黙ったままホットドッグを口に運んでいると
シュウが私の飲み物を奪った

「あ……」

そのままひとくち飲むと
私にそれを返す

「オレンジジュースかよ、甘いな」

「な、なら……飲まなきゃいいのに…」

そっぽ向きながら缶を握りしめる
か、間接キスだよ…

今更こんなことって思うかもしれないけど
たったそれだけで意識してしまう