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物心ついた時から物乞いとして、華やかな街の薄汚い路地裏で生活していた。

ゴミ箱を漁る等常套手段、生きるということは、食べるということ。

一瞬たりとも頭から食べ物のことが離れる時はなく、食べられそうな物は全て口にした。

だが、幼い子供が一人で生きていくのは至難の業、街自体が貧しいといのもあったしね。

初めて迎えた冬に、僕は初めて死を覚悟させられた。

飢え、力尽きた、ボロ雑巾みたいなクソガキが道に倒れていても、誰も何も気にしない。

当たり前だ、皆生きるのに必死なのだ、そこに、慈悲や同情といった感情が入る余地は、全くない。

本当にギリギリだった、後少しで確実に死ぬという時、一人の男が、僕に熱々の肉饅を食わせてくれた。

空腹は最大の調味料、生まれて初めて食べた肉饅は、信じられない位美味かった。

後にも先にも、あれより美味いもんは食ったことない。

だが決してソレは、美しい思い出なんかじゃない…。

その男から渡された肉饅を食った瞬間、僕の不幸は始まったのだから…。

その後、男の主か上司らしき男の元へ連れて行かれた。

迷わずついていったし、ワクワクしていたね…また美味いもんでも食えるんじゃないかと思ってね。

本当、無知ってやつは愚かで、なんて大きな罪なんだろうな。

男の上司の部屋へ通される前に、人生初の風呂に入った。

気持ちよかったね、なんせ生来からの垢を落としたんだ、冗談じゃなく身体が軽くなったよ。

風呂上がりの僕を己が主に見せた男は、なにやら褒められていた。

男は去り、主と部屋に二人きりにされ、訳もわからないまま、僕は犯された。