世界中に、貫の声が、想いが伝わった。

「………ご苦労様」

「こんな感じで…よかったでしょうか?」

「ええ、十分過ぎる程ですよ」

「かっこよかったよ…
豆みたいに小さいのに、やる時はやるんだね!」

ワシワシと、貫の頭を撫でる美柑。

「まぁ、今ので大方の人間は元に戻っても、元々犯罪よりの人格の人間は、一度外れたタガを戻すことは不可能だろうな
おそらく、ここしばらくは犯罪が激増する筈だ」

「それに…お父…いえ、黛一輝が私のように育てたスペシャリスト達が、世界中にまだ残ってる…です」

「………」

「堀田…何を考えている?」

「え?」

「大方、それらを片付けるのは僕の使命だ…ってところだろう?」

「!な、なんで…」

「わかるさ、顔に出てるモロバレだ」

「ヘヘッ、オメェも俺と一緒だ、この単細胞」

「リョー、喜ぶ場面ではない…です」

「……フン、貴様一人でどうこうできるもんじゃないだろう?
どうだ?
事後の大掃除、手伝ってやってもいいぞ」

「えっ?!」