四人を乗せたリムジンが向かった先は、街中にある普通の5階建てのビル。

「………ここは?」

と、貫。

「私の秘密基地だ
おっと、入口はこっちだ
1階は、趣味で店をやっている」

こっちこっち、とジェスチャーをする響子について行き、裏から2階へと入る。

入ってみると、中は普通の事務所といった感じの様相だった。

「とりあえずコーヒーをいれましょう…」

「ん、あぁ頼む…
っと、鷹橋、腹の傷はいいのか?」

「ええ、傭兵時代に使っていた薬草で止血してあります
その効力は、例え胴体がちぎれたとしても止血可能な程です」

「そうか…まぁ、治ったわけじゃないんだ
無理はするなよ」

「はい」

匠がいれたコーヒーを飲み、一息つく四人。

少し落ち着いたところで、響子が口を開く。

「そっちのマッチョからは、軽くだが話を聞いた…
さて、そこのチビ」

「チッ!…」

「チビはチビだろう」

「〜〜〜」

反論したい貫だが、響子の方が背が高い為、何も言え返せずにいた。

「やいチビ、おまえ…何者だ?」