「アッハハハハ!
いや〜〜実に派手だったな!
愉快愉快!」

心底楽しそうに笑う響子、久方ぶりの銃撃戦+自分が作った車の性能をフルに活かした二人に、ご満悦のようだ。

「………すごい…です」

箱庭の中で生きて来た少女は、こんな刺激的な光景を見るのは初めてで、思わず、驚嘆の声を上げる。

もっとも、少女でなくてもこんな光景を見る機会は普通はないのだが。

「へへっ、腕は鈍っちゃいねぇようだな、お二人さん」

「まぁ、少し派手にやり過ぎましたが…」

「大丈夫、車は爆発するまで時間がかかるところを撃ち抜いたし…
ヘリの人達は脱出するのを見たから、被害者はいない筈…」

「…相変わらず眼ぇいいなぁ」

そう言って笑い、男がフッ…と気を抜いた瞬間。

一気に、一息で、一瞬の内に、リムジンは反転させられてしまった。

「「ぅわっ?!」」

皆一様に驚きの声を上げる五人。

いかに超性能を持つリムジンといえども、タイヤが地面に触れていなければ、走ること叶わない。

敵を撃退したのもつかの間、彼らは、遂に追っ手に捕まってしまったのだ…。