………

「風呂は好きに使っていいからな
今日はバタバタで疲れたろ、入った方がいい
うん、そうだな、今入っちまえ!」

「あ…でも…」

「なんだ?
ハッ!まさか…一人じゃ入れない…なんていうんじゃ…」

「い、いや!
そんなことないけど…」

ブンブン、と開いた手を手首から先だけで動かす少女。

「じゃあ入っちまえ!
ホラホラ!早く」

「…わかった、じゃあ入る…」

「おう、シャンプーとかも好きに使ってくれ…」

………

ザアアァァアァー…

………

「入ったよ…」

「おう、出たか…
って…どわぁっ!?
…な…な…なな、なんで!
なんでバスタオル一枚なんだよっ!」

跳び上がって驚いた後、男は目を背けそう怒鳴る。

「だって、着替えがないから…」

「!あっ、そうか…」

「さっき入る前に言おうとしたのに…」

「あ〜〜〜そっか、ワリィワリィ…
じゃあ、とりあえず俺の服を………」

そう言い掛けて男は、自分がランニングシャツとズボンしか持っていないことに気付く。

女物の下着等持っていよう筈がなく、下着は男物しかない。

「………」

男は少女のランニングシャツ&トランクス姿を想像して…

「ブルルルル!」

ブンブンと頭を横に振った。