「あちゃーッ!!
ちょ!なんばすっとかキサン!!」
「アハハ、故郷(くに)の言葉が出てるぞ」
「笑い事じゃなかとですよ所長!!
もう……後ば残ったらどがんするとですか……ブツブツ」
「それはそれでいいじゃないか
悟りを開いたと誤解されるかもしれ」
「よかなかろうもん!!」
「ハハハ、スマンスマン、火を消すのに手頃なものが近くになくてな……」
言いながら、携帯灰皿に吸い終わった煙草を捨てる。
「……ハァ、もういいです
仕事の話をしましょう」
「ム、もう戻ったか
あっちの話し方の方がかわいくてポイント高いぞ?」
「……それはどうも
ハァ、いいから仕事の話をしましょうよ」
鼠色のスーツを来た小柄な男は、その広い額を擦る。
耳は大きく目は小さい、どこか愛嬌のある顔付きだ。