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「終わった終わった
あ〜肩凝ったな〜」
右手で左肩を揉みながら、首を左右にバキバキと鳴らす女性が一人。
「お疲れ様です、お嬢様」
「あ、お嬢〜私肩揉もうかぁ?」
最近リフォームされ綺麗になった市民ホール、その中から出て来た主を迎える、執事とメイド。
「コラ美柑!あれほど敬語を使いなさいと…一体いつになったらわかるんですか!?」
「あぁ、構わんよ鷹橋
日本語が話せるようになっただけでも、随分と成長したじゃないか」
「いいえ、メイドたる者、主に向かって、あろうことかタメ口等…
見逃すわけにはいきません!」
「も〜タカさん頭硬いんだから…」
「そうだぞ、私がいいと言ってるんだからいいんだ
お前、主の言うことが聞けないのか?
…あ、みかん、肩揉んでくれ」
「すみません…お嬢様のご意見に異を唱えるつもりはなかったのですが」
「うん、いーよー」
執事とメイドが、同時に返事をする。
「ま、そう硬っ苦しいのはなしにしようや
さっきまでそんなのに囲まれてたんだ…
今は肩の力を抜きたい」
「はい、そうお嬢様がおっしゃるのなら…」
男は胸に手を当て、深々と頭を下げた。