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〜〜〜♪〜〜〜♪
絶え間無く流れる陽気なメロディ、モクモクと立ち込める煙草の煙。
チーン!ジャラジャラ…と、玉の転がる音。
そして…
「本日も当店にお越し下さいまして、真にありがとうございます!
本日は超!出玉解放日!
貧血覚悟の出血大・サー・ビス!
今日の夕飯は赤飯だ!
さぁさ、皆様是非是非!
ジャンジャン!
バリバリ!
心ゆくまで楽しまれていって下さい!」
ノリのいい店内アナウンス。
そう、ここはパチンコ屋の店内だ。
「………なぁ、いい加減帰ってくれよ」
「…何故だ?」
「俺はな、別に勝ちに来てるわけじゃねぇ…
純粋にパチンコを楽しみに来てる…
だから、勝てる勝てないは二の次なんだが…」
上半身がランニングシャツのみの男性が、チラリと横を見る。
「すぐ横でそんなに勝たれっと、流石に楽しくねぇんだよ!」
「フフ、まだまだ、これからだぞ…」
「〜〜〜マジかよ…」
パチンコをしている亮のすぐ隣の席に、響子がドッカと座ったのが、ほんの15分前。
全く出ていない亮を尻目に、響子は有り得ない数のドル箱を、高々と積み上げていた。
「こんなもんは確率と統計の応用だよ…
お前には向いてないよ、やめとけ」
「アー!アー…アレ?
なんて言ったか聞こえなかったなぁ…」
白々しい、クサ過ぎる演技をする亮。
「現実を受け入れろ…」
「い〜や〜だ〜
聞きたくない!」
両耳を塞ぎ、左右にイヤイヤと揺れる亮を見ながら、ニヤニヤと笑う響子。
これが、遅刻の罰と趣味を兼ねたイヤガラセであることは、言うまでもないだろう。