無謀にも突入して来た…筈の侵入者達、そんなものは当然の如く、なんなく撃退…する筈であった。

だが、その侵入者達の戦闘力は桁違いだった。

数で上回る大国軍を、圧倒していく、たった四人の傭兵。

その中に、大国軍の兵士は、信じられない者を見た。

「なっ?!…なんだあいつ?!
M60を、まるで普通の拳銃のように…」

M60――本来は台座に固定して使用するタイプの機関銃。

だがそれを、片手で一丁ずつの併せて二丁、その高い腕力で振り回す少女。

様々な角度から放たれる機関銃の弾丸は、人の群れを蹴散らしていく。

その圧倒的火力は、基地施設外部にいた兵士達を、瞬く間に全滅させてしまった。

………

「とりあえず、第一関門クリアー、だな」

今しがた蹴散らした大国軍に囲まれながら、スペックがリロードを行い、そう言う。

「ええ、ではこれから、二手に別れて施設内部に突入します
お二方、ご武運を!」

「ああ!アンタもな!」

「死ぬんじゃねぇぞ!」

少年とスペックが、東側から施設内部に突入する。

「タカさん、私達も行こう」

「ええ、このまま突っ込みますよ…しっかり捕まっていて下さい!」

ジープに乗ったまま、施設の窓を突き破り…文字通り突入する二人。

基地制圧戦は、次の段階へと駒を進めた。