「戦闘機が3機飛んで来て…いきなり、爆雷を投下してきたんだ」

「「………」」

「俺、たまたまちょっと基地から離れてて、わけわかんないうちにボンボン降って来て…
皆を助けようと思ったんだけど…足が…竦んで…
俺だけが…俺だけが助かっちまった!」

少年は、あらん限りの力で地面を叩き付ける。

「………情けねぇ
喧嘩に負けたことがないって…俺は強いって…、調子に乗ってた…
何も…何もできなかった…
誰も…助けられなかった………
俺は……ちっとも強くなんかなかったんだ!」

少年は、再び地面を力いっぱい殴り、拳を大地に押し付けたまま、また、泣いた。

「すまねぇ、皆…
すまねぇ…ミゲル……」

「「………」」

………

「………それで?」

「あ゛?」

少年が濡れた瞳で、男を睨む。

「それで…貴方はどうするんですか?」

「…どう…って?」

「このままただ嘆き、涙するだけですか?
既に起こってしまったことは変えられない…大切なのは今なんです
今、貴方がどうするか…何を為すか、です」

「へっ…そうだぜ、ガキ
オメェ、やられっぱなしで黙ってるような、可愛らしい奴じゃねぇだろう?」

「やりましょう…彼らが望んでいたこと…
この国の独立を…我々の手で叶えるのです!」

男は握り拳を作り、胸前でもう一度強く握り直す。

「暴れてやろうよ!」

少女も男の動作に倣う。

「やろうぜ、ガキ!
弾薬なら山程あるしな!」

そして、スペックもまた。

「………
う………

雄おぉぉオォぉぉ!!!」

少年が、雄叫びと共に立ち上がる。

「やってやる!!」

最新最強の大国軍に対して、たった四人の傭兵による、怒りのカウンターアタックが始まる…。