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「おやおや、電気もつけずに、そんな部屋の隅で縮こまって…」
「………」
部屋でうずくまっていた少女のところに、その男は突然現れた。
「可哀相に…その若さで、常人が一生体験しないであろう絶望を一遍に体験してしまったのだな…」
「………」
「反応なし…か
ふむ、聞いているのかいないのか…
とりあえず、【私の話を聞き給え】」
「っ!?」
「そうだいいぞ、そのままでいい、聞き給え…」
………
男が少女の部屋を訪れた10分後、少女は“ファクトリー”からの脱走を実行する。
止めに来た警備の兵や、同じ訓練生達がいたが、少女の相手ではなかった。
鋼鉄製の扉を、力任せにこじ開けて、少女は…外の世界へと旅立った…。
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