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「なっ!なにっ?!
…一体どうしたというのだ!?」

慌てふためくソンクソン大佐。

「何者かに一台の戦車が拿捕されました!」

「なにぃぃ?!
くっ…なにをやっている!
どうにかして取り押さえろ!
取り返すんだ!!」

現場の中継がモニターに映る、1台…また1台と、次々と撃墜されて行く戦車達。

「…え〜い!
こうなったらあの戦車を撃墜して構わん!
とにかく止めろ!」

やっと重い腰を上げ戦車を諦めたソンクソン大佐、しかし…その命令は遅過ぎた。

「…せ…戦車隊…全滅…しました」

「………バ、バカな…
僅か3分で、12台もの戦車が全滅しただと!?
…バ、バケモノか………」

「た、大佐………」

「大佐ぁ…」

縋るような瞳で見て来る部下達。

「くっ………」

虎の子の戦車隊が全滅したのだ、もはや、取るべき戦略は一つしかない。

「撤退だ!
全軍撤退!
基地に戻って作戦の練り直しだ!」

ゾロゾロと撤退していく大国の軍隊。

独立軍第2前線基地の面々は、初の防衛戦を見事勝利した。

数や装備に於いては、圧倒的に差があったのは間違いない。

だが、結果は独立軍の勝利で終わった。

数や装備の性能の違いが、戦力の決定的差でないことを、3人の傭兵は、身を以て証明したのだ。