「で?佳奈子ちゃん、なんでも話しなさい。」

「え……あ。何も……」

「嘘ばっかり。話したいって顔に書いてるわ。」





話したいこと……?


あーー。

クラスの事かな?




「えと、クラスに女子が1人ってトコが不安で不安で……。」

「そんなの気にしなくていいわ!辛くなったらおいで。なんでも聞いてあげる。」

「あ、はい。ありがとうございます。」








なんか


心が軽くなった……










そういえば

お母さん、何してんだろ?




まさか

主役のいない入学式の会場にまだいるのか!?





「あ、あの。ありがとうございました!もう大丈夫です。」




そして

みんなのいる会場へ走り出した。