「ちょっと、飛べるなら早く言えよバカ。さっさと学校連れてけバーカ。」

「………あはは…何だろ、心が折れそう…」


「学校から帰ったら詳しく話聞くからね。」


こいつが死神であるというのは冗談ではないようだ。

さて、そうなればあたしはどうすればいいのか考えなくちゃならない。


「じゃあ海の家で待ってる。」

そう言って、あたしを抱えて飛んだ死神。


うわ、これ楽しいかも。


「あ、部屋の中のもの触ったらその鎌で切り刻むから。」

「死んでも触りません」


楽しいとはいえ………

やっぱり真冬の空飛ぶのは寒いよね。


「はい、到着。」

フワリと地面に着地して、あたしを下ろした。


あっという間についちゃったな。

「ありがと死神。今日は早めに帰るから、大人しく家で待っててね。」