あたしの命日から、5日が経ったある日の朝のこと。


「ヤバイ…」


いつものように朝ごはんを食べていると、ハチが血相を変えて立ち上がった。

「海、こっち来て!」

真っ黒なローブのフードを深くかぶり、大きな鎌を持ってあたしの手を引いていく。


「ちょ、急に何っ?」

何が何だか分からないまま引っ張られていく。

ハチの表情を見ている限りでは、何かまずいことがあるらしい。


「隠れないとまずい…!」

ハチがここまで焦るところを見たのは初めてだった。

何があったんだ、と考えていたとき



―――――ガッシャーン!!!!


大きな音と共に、窓ガラスが飛び散った。


「うわっ…!」

逆光で顔までは見えなかったが、黒いシルエットをしている。


「久しぶり、No.8。ずいぶん長いこと人間界にいるんだなー」