ハチには聞きたいことが山ほどある。
さっきの様子だと多分、あたしが生きてることに関しては、聞いてほしくないんだろう。
それでも、聞かなくちゃ納得出来ないから。
ハチを困らせることになっても…
「俺先に行ってるからー」
「あ、うん」
………心を読まれたか…
感づいたハチは、あたしの目を見ることなく消えてった。
やっぱり、触れてほしくないってことかー…
―――――――ガチャ…
とりあえずハチのところへ行かなくちゃ始まらない。
ドアを開けて、リビングへ向かう途中、吐き出した息が白いことに気づく。
…やっぱり寒い。
「鳥肌が…」
「暖房つけといたよ。リビング暖かいよ」
再びにょきっと出てきたハチ。
たまには気が利くね。