「あぁ………、海は気にしなくていいよ。こっちの問題だから。」
あたしの頭をポンポンと撫で、そのままフヨフヨ浮いて部屋を出て行ってしまった。
「ハチの問題…?何だそれ」
生きていてはいけない存在なのに、今ここにいる。
ハチはあたしの魂を狩らなかったのか?
でも何で……
「さむっ……」
今更ながら、寒さに気がついた。外を見ると、雪が降っている。
どーりで、寒いわけだ。
「海、早くリビング来いよ」
壁から首だけのぞかせて、リンゴを食べながら言うハチ。
「勝手にリンゴ食べないでよ」
人の家の冷蔵庫勝手に開けんなよー…
ま、ハチだからいいけど。
「うん、俺だからいいでしょ?」
「調子に乗るなー」