寝返りをうつ海。
ベッドの横に座って、額にかかっていた前髪をよけた。
「かわい…」
思わず口から漏れた本音。
愛おしい
目の前で無防備に眠っている海が、可愛くてしょうがない。
いつからだろうか。
一緒にいたのはたったの一週間と4日。いつから、こんな事を思うようになったんだ?
許されない感情なのに。
「どーすっかなー…」
暗い部屋の中に俺の声だけが響いた。
こんな思い、海を殺してしまえばすぐにおさまるだろう。
大きな鎌を掴んで、立ち上がった。
殺さなければ。
頭で無理矢理納得し、鎌を振り上げた。痛みのないように、殺すんだ。
力を込めて、鎌を上から振り下ろす。