「せめて死ぬまで楽しい思いしてもらいたいからさ。」

あたし、何で死神とこんなに真剣に語っちゃってるんだろ…


「そんなこと言うなよー…」

「いや、言ってないよ。言ってないからね。思っただけだからね。」

「………そうだねー…」


基本的に素を見せないあたしが、ハチとは素で話せた。

こんなに明るいのに、あっちの世界で2位の立場にいるってことは、それだけ人の魂を狩っているということ。

信じられなかった。


所詮死神なんて、魂を狩るためにいるような存在なわけで。

それは仕方のないこと。

でも、ハチがあたしを殺すなんて、そんなの考えられなかった。


あ、そういえばハチは心が読めるんだったな…


「心配しなくても、海の死ぬ日が来るまで、俺は海に手出しはしないから。」