「だって事実じゃん」

口をとがらせながら言ったハチを、ベッドの上からイブが睨みつける。ハチも余計なこと言わなきゃいいのに。


「お前もう黙れ」

案の定、黙れ、というイブ。そりゃあそうだ。そう言われても仕方ないよ、ハチ。


「はいはい。………あ、海」

「ん、何?」


思い出したかのようにあたしを見て、話し始める。ニコニコしながら言うもんだから、あたしまで笑ってしまった。


「俺さ、海としたいこといっぱいあるんだ。今日から始めよ! 簡単なことばっかだから」

何を言い出すのかと思えば、あたしとしたいことがあるのだと言う。


「いいけど、何がしたいの?」

「まずはー………――――」




ハチが言ったことはあまりにも簡単なことだった。ほんとに、今すぐにでも出来ちゃうようなこと。

ほんとに、やりたいことなの?って、思ってしまった。


イブの表情も、ポカンとしていて驚いているよう。ハチはニコニコしてる。