「な、に?」

私の高い声が紙のこすれる音と一緒に止まった

携帯を閉じて

ケイ君の方に体を向けた


「俺のこと好きになれよ…」

「でも、」

『バサッ』

机の上にそろえてあった紙がすべて落ちた…


そ、そんなことより、

「け、ケイ君!?」

ケイ君の体温が、
心臓の音が
私に伝わってくる

抱きしめられていて
ケイ君の顔が見えない…