黙々と作業を進める私の横に
イスを持ってきて
ケイ君が座った


「「…。」」
なにも話すことはなくただ沈黙が続いた


紙がすれる音が静かな部屋に反響していた


「なぁ、玲」

ケイ君の声が私の動いていた手を止めた

「な、に?」


ぎこちない私の声がまた手を動かした


「だめ?」

「だから、何が?」


わかってるょ、
ホントは何のことか
わかってる。

佐々木、でしょ?


「俺のこと嫌い?」

「えっ?」  

そんなコト急に聞かれると


「なぁ。」
返事を促すような声