「てか、本当に暗いよね…
 吸血鬼の世界って。」




「そう?」




「あのさ…さっきから思ってたんだけど
 人いなくない?」




道路には、誰一人いない…。





「ここまで…だから、それは。」





「え?」




「町に入れば人がたくさんいるってこと
 はい。」




はい?




そう言って、手を差し伸べた。




「何?」





「何?ってはぐれないように手つない
 であげるから、はい。」










まぁ…そうだよね。




はぐれたらね?うん。危険だしね。




私は、自問自答して怜と手をつなぎ




ながら。町へ、向かった…