「流石、人気あるだけ混んでますね~」


「はい」


もう、昼過ぎなのにお客はまだまだ後をたたない。


「あー、早く頼みましょっ!もう待てません!」


「そうですね…」


近くを通りかかったお店の人に声をかける。


「はい!なに頼みますか?」


「桜さん、先どうぞ」と、言ったので私は、「んー、餡蜜を…」と、頼んだ。


「はい!餡蜜ですね!」


「では、僕も餡蜜とみたらし団子と大福を三つで」


沖田さん…頼み過ぎでは…?


沖田さんの甘味好きに少し引いてしまった。


「かしこまりました~」


注文を聞き終わるとお店の人は、行ってしまった。


「早く来ないかなぁ~♪」


沖田さんは今か今かと待ち構えている。


…さっき頼んだばかりなのに気が早いな。


「楽しみですね~桜さん♪」


「はい」


それから、甘味が運ばれてくるまでしばらく沖田さんと雑談していた。


と、言っても私は「はい」だの「そうですね」など…そんな返事かできず、沖田さんがたくさん話してくれた。