「甘いもの…食べたいんです」
「………」
これ以上はもう無理だと思った私は、「助けて下さい」の意味を込め、原田さんの方に視線だけを送った。
「…はぁ」
すると、私の視線にすぐさま気づいた原田さんは一瞬苦笑いをした。
そして、沖田さんの肩に手を置き言い放った。
「総司、もう分かったからこれ以上桜を困らせるな」
「え~、人聞きが悪いですよ。僕はそんなつもりで言ったわけではないんですが…」
しょぼん、と肩を落とす沖田さん。
…その姿を見ていると、こっちが悪い事した気分になる。
「桜さん、困っていましたか?」
「えっ?…あ、まぁ…その…」
多少は困ってましたね…。
「その様子だと困っていたんですね…?」
「あっ、はい、多少…」
「そうでうか…すいません、」
沖田さんはさらに肩を落とす。
「い、あっい、いえ…!」
そんな姿見たことなかったから慌ててしまってうまく喋れなかった。
「……///」
頬が自分でもわかるぐらい紅潮する。
赤くなった顔を見られたくなかった私は不自然なくらいに急いで俯く。