『だからさっさと原田んとこ行って、刀買ってこい。もたもたしてっと日が暮れちまう』
『はい…それでは、失礼します』
こうして私は土方さんの部屋を出て、言われた通り、原田さんのところに行った。
―――――――
(そう言えば、こんなことがあったな…)
つい、数時間前のことを思い出す。
確か、決行時刻は明日の晩って言ってたな。
決行時刻を聞いた時、何故暗い時間帯に?と疑問が浮かんだ。
暗いと周りの様子が把握しにくくなる、戦うのは危ないんでは?と。
けど、暗い方が何かと動きやすいのか、と思った。
今回の仕事は辻斬りの捕獲。
しかも、相手は長州の輩。そう簡単に捕まってくれるわけない。
恐らく斬り合いになるのは確かだ。
そんなことになったら遺体処理をしなくてはならなくなるのか。
一人、仕事の事を考える。
と、
「桜さん!あっちです!!早く、早く。佐之さんも早く!」