――――そう。

これが間違いだった。


あたしは過去の真実を知ることになる。





「あった!うちのチャリ鍵!」

伊純の明るい声が少し体育館に響く。

「よし、そんじゃ帰りますかー」


2人で2階の応援席から1階に降りたとき。




「あれ?あそこにいんの、空木か?」


「え?」


伊純が玄関わきにある自販機のあたりを指さす。






―――――空木?