「ねえねえ俺は!?俺に激励の言葉は!?」
「えー龍真は空木の補佐でもやっときぃ」
「はー!?何それ――っ」
空木と龍真に対する信頼度の差は天と地ほどの差があるのかな…。
なんたって、バレー部エースと帰宅部長みたいな組み合わせだ。
龍真も運動神経よくて何でもこなしちゃうけど、常にふざけてるからサーブは練習でも強く打ちすぎてアウトばっかりだったのだ。
つまり、クラスからの信頼は限りなく薄い…。
男子の試合が始まった。
さっそく相手がサーブミスしてくれたおかげで、2組が先制点を取った。
「次のサーブ誰?」
玲奈が聞く。
「あー龍真やで」
伊純はテキトーに答える。
しかし次にサーブ権が回ってきたときに
「次のサーブは?」
って朝花が聞くと
「空木!空木や!よっしゃこのセットは2組はもらったぁー!」
なんてハイテンションで伊純は叫んでいた。