「ふぅ〜やっぱバレーは楽しいわ!!」
練習を終えて、伊純がきゃはきゃは笑ってる。
「負ける気がしねぇなあ!」
わざと他クラスに聞こえるように叫ぶ龍真に、みんなクスクス笑いを漏らす。
「んじゃ、試合いきまっかー!!」
「おー!!」
やっぱり体育館の熱気はすごい。
肉まんとかを作るあの機械の中にいるようだ。
顔が火照る。
「いっけー千波!打ったれぃ!!」
「うおりゃあぁ―――!!!!!!」
バシッ。
伊純がトスを上げて千波が打った猛烈なアタックが、相手コートの床にはじかれる。
「「いえぇ――い!!!」」
二人はハイタッチして喜んでいる。
反対側のコートでは、すさまじい迫力に目を丸くする7組たち。
「す、すご…」
これには男子もあっけにとられている。
哲っちゃんだけが「愉快だ」と笑っていた。