「…おはよ!」



二人並んで、朝の静かな住宅街を歩く。


「…あのさ空木」

「んー?」

「……やっぱ何でもない」


何でこんなに緊張してるのかな。


ありがとうって言うのって、こんなに難しかったっけ。



「うっ…空木!」


「だから何だよ」

笑いながら答える君は、やっぱり何も考えていないように見える。

あたしの事なんか、これっぽっちも気にかけてないような。


…そんなかんじ。