「おはよ」




――…また、声が聞こえた。




ゆっくりと戻る世界。


深緑の黒板にでかでかと書かれた"一期一会"の白い文字。


―――…見慣れた哲っちゃんの文字。




―――ドクン…



まさか、




…まさか。





ゆっくりと、ゆっくりと振り返る。




声のしたほうに。




教室の後ろの入口に。