「はよー」
「あ~っ空木お前来るの遅ぇ!!」
教室に入ってきた空木に半ば怒鳴ってるかのように声をかける龍真。
「朝練だよあ・さ・れ・ん!!お前みたいな帰宅部長とは事情が違うんだ」
空木はドサッとカバンを机においた。
「はっはっは、何とでも言え。俺はな、さっき凛に告られたんだよ」
…さっきのことを得意げに話す龍真を見てて、なんだかおかしかった。
あんなもの冗談って分かってるのに、しかも伊純もいたのに。
自慢し出す龍真が可笑しくてたまらなかった。
「は…告られた?」
…空木の顔色がかわった。
いきなり真剣な顔になった。
しかしさっきの出来事の一連をしっている皆は冗談と分かっているので、空木の変化になど気にもとめない。