「…あ、時間!!」


結局朝ご飯を食べる時間もなく、あたしは玄関のドアを勢いよく開け、そのまま走って学校に向かった。


言いたいこと言った。

ずっと言えなかったこと。

そう、お父さんの事嫌いじゃなかった。

大好きだった。

お父さんがあの時、お母さんの代わりに死んでても、絶対あたしは泣き喚いた。

素直に…なったと思う。

未来を変えるとか、もうそんなこと頭になかった。

ただただ、父と分かり合えればよいと。

いつの間にかそれしか考えてなかった。


2009年6月6日。

あたしの13歳の誕生日。