キーンコーンカーンコーン… もう、下校の時間らしい。 教室にカバンを取りに行かなきゃ。 三階まで続く階段を一段一段のぼってゆく。 まるで、自分がここにいることを確かめるように。 ガラッ。 教室のドアをあける。 当たり前だが誰もいるはずがない。 …ふと思い出す。 入学式の記憶。