「失礼しましたぁ…」


保健室から出て行こうとするあたしを、紗和先生は呼び止めた。


「佐々木さん、やることやってから泣きなよ?ちゃんと未来を変えるんだよ」


…そっか。

そうだよね。

あたしが未来を変えてみせるんだ。


「…ありがと、紗和先生。」


パタン。


ゆっくりと、ドアを閉めた。



そして真っ直ぐに歩き出す。

自分の気持ちに正直になればいいと、

心からそう思えたのだった。


紗和先生ありがとう。