「…そうだけど?」








凛の表情は凍りつく。




「何やねん、あんな可愛い彼女おるのに内緒にするなんてなぁ!」

きゃあきゃあ騒ぎながら、空木に彼女がいたことを確信し興奮する伊純。


その隣でうるせーとか言いながらぶっきらぼうに机にカバンを置く空木。




ほんとに、彼女いたんだ。



…ふと思い出した。

いつか朝ふたりで勉強したときに、空木が使っていた可愛いミッキーのシャーペン。


“俺の趣味じゃないっつーか、”

“誕プレ”



高山さんからの、だったんだよね。