「なんだよ、気にならないのかよ?」

「あぁ」


浩二は手を休めることなく、

「いいじゃん。病気のことはもう。詩野ちゃんもお前には知られたくないみたいだし」

「なんでそんなことわかるんだよ?」


「なんとなく…」

「なんだよそれ」


「もしかしたらお前のこと好きなのかもな!」

「馬鹿言え!」


頬が少し赤くなってるのが自分でもわかった。



「顔赤くなってるぞ。ハハ」

「酒だよ酒!」

「あーそう」


そう言って浩二はまた小馬鹿にするように笑う。



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