二階の部屋へ入り、床の上へ腰を降ろす。



「何も変わってないね」


僕は浩二の部屋を見回しながら言った。


「そうか?」

「うん」



「詩野ちゃん、最終まで残れるかな」

そう言って、浩二が袋から缶ビールを取り出し、

僕に差し出す。


「大丈夫だよ。詩野なら」


僕らは勢いよくフタを開け、乾杯をした。




「それよりお前、詩野ちゃんに告白しないのかよ」


中身を一気に飲み干した浩二が、

口元から垂れたビールを手で拭いながら僕に言った。





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