浩二の家は、

公園からも僕の家からも歩いて十分ほどの所にある。


大きな二階建ての家で、中央に庭があり、

右端には高級車が停まっている。


実は結構お坊ちゃまなのだ。



「久しぶりだな。ここ来るの」


すでに午後の十一時を廻っていて、部屋の明かりは灯されていない。



浩二の両親はもう寝ているだろう。


浩二は、これまた大きな扉を、音が出ないようにゆっくりと開けた。


「どうぞ」

囁く浩二に、僕も、

「お邪魔します」

と、声を殺した。




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