─────ちなみに、町を乗っ取った山賊はひすいが<鷹>の仲間になった後、懇願してその山賊の潰したので今は元の住民が住んでいる─────








「優しいんじゃねぇよ。その瞳を知っているから俺は気持ちがわかるんだ…。─────それで、もう一つの理由ってのは…?」






『優しい』という単語にどうも気恥ずかしくなったひすいはその話題から逃れるように片方の訳を訊こうとした。




しかし、肝心の政宗はどうやら躊躇っているようだった。








「政宗さん…?」






不思議に思ってひすいは訊ねた。






すると、意を決したのか唇を噛み締めてから呟いた。






「………俺がどんな姿だろうと、お前はお前でいてくれ─────」






「え…」







ひすいが問い返す前に、政宗は自身の右目の眼帯を解いた───



























─────月夜がそこを照らす。




だから、「見えない」など通じない。






「……………」





言葉に詰まるひすいを見て、政宗は悲しそうに微笑んだ。