コクコクと首を縦に振っている椎衣。

「そ....そう?」

「そんなことより早く朝の会始めてください」

もう席に着いていた奈津。

「うー!!うー!!」

私はまだ口封じの術から逃れていなかった。

「「ああ!!ごめん」」

二人が同時に手を放した。

「ぷはぁ!!ぜぇ....ぜぇ....死ねかと思った。」

私は荒い呼吸を鎮めようと息を吸ったり吐いたりした。

「ほら!!早く席に着いて」

「へ~い」

私は軽く返事をして席に着いた。

「えーと....私は桐子よろしく今日からみんなの担任よ」

まじかよ.....こんな厚化粧女がうちらの!!担任!!

「よろしくおねがいしまーす」

私以外の皆が返事をした。

私もい・ち・よ・う・小声でよろしくを言った。

そして朝の会は終わった。

「いや~あの人化粧濃いわ~」

「もう...はーちゃんデリカシー無いんだから」

私を指して怒り出す陽子。

「そうだぞ!!葉月」

悠にまで怒られた。

「ぷぷぷ!!ホント馬鹿よね」

さっきのお返しと言わんばかりに馬鹿にしてくる奈津。

「何だと~!!」

「ストーップ!!喧嘩はダメ!!」

茉莉に止められた。

「なっちゃんも葉月ちゃんも仲よくしなきゃ」

椎衣にも怒られた。

「「はーい」」

しょうがなく許すことにした。

「ところでさ私たちもう帰りだよねどうする」

「ん?何言ってんの悠うちら寮だぞ」

「葉月のゆうとうりだよ」

「「「「はぁ!!!!!!」」」」

私と奈津以外大声を上げた。

「そんなに大声上げるなよ......耳が痛くなるだろ」