「ヒィヒィ……いやー、女の趣味が解らんヤツだったが…まさかロリコンだったなんて…アハハハ!」

腹を抱え、ホントに苦しそうに笑う。
笑い死ぬんじゃないかってぐらい、目尻には涙が浮かんでいた。

「なッ!?違うぞ!ワタシは変な事なんてしてないよ!」
「どうだか…こっちには証人であり、被害者であるこの子がいるんだぞ!ホラ庵樂、言ってやりな」
「あの……変な事、はされてないです…」

私の一言で空気が固まる。

先生は唖然と、
変質者は安堵で、
霊能者は相変わらず。

「……へ?されてないの?エッチな事とか屈辱的な事とか以外と嫌じゃない事とか…」

「されてませんッ!」
「してませんよッ!」

二人で微妙にハモる。

「私は怪しい事を言われただけです!」
「あ、怪しくないッ!ワタシはただ不幸を救済してあげようとだな…」
「怪しい怪しすぎますッ!なんですか、その宗教の勧誘みたいなのはッ!!」

言い合いをしていると先生は呆れ、篠森さんはまだ笑っていた。

「アハ…ハヒィ…笑い殺す気かアンタ達は…」
「零、君は大体理解出来ただろ?二人に説明してやってくれ……」

ハァ…と心底溜った疲労を吐き出す様に、溜め息を吐いた。